フムスとは、食べ物についての戒律が厳しいイスラム教徒が多く暮らす中東の国々で、古くから食べられている伝統料理。茹でたヒヨコ豆に調味料を加えてペースト状にしたもので、満腹感が得られやすいだけでなく、植物性かつ栄養価も高いことから、ヘルシー志向のセレブやベジタリアンが好んで食生活に取り入れています。

ヒヨコ豆は、カロリー・脂質が低いだけでなく、タンパク質やイソフラボンといった女性に嬉しい栄養素のほか、食物繊維、ビタミンB群、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛、葉酸などが豊富に含まれています。

なかでも不溶性食物繊維（水に溶けない食物繊維）は、胃や腸で水分を吸収して膨らむことで、腸を刺激して便通を促進する働きも担うため、便秘に悩む人にもおすすめ。

フムスは手軽に作れることも魅力の一つ。
ヒヨコ豆の水煮（1カップ）、ニンニク（1かけ）、水（大さじ2）、練りゴマ（大さじ2）、オリーブオイル（大さじ2）、レモン汁（小さじ3）、塩（小さじ1／3）をフードプロセッサー（すり鉢でも代用可能）に入れ、滑らかになるまですりつぶせば完成します。

また、アボカドを加えるとコクが出るので、アレンジしたいときにはアボカドを合わせてみてもいいでしょう。

中東では「ピタ」という薄いパンにフムスをつけて食べるのが一般的ですが、昨今のブームによって食べ方の幅が広がっており、クラッカーやサンドイッチや生野菜のディップソースとして用いられています。またサンドイッチの具材に合わせたり、肉や魚の上にソース代わりに塗って焼いてみるのも◎