突然ですが、みなさん。

昭和の「レトロ少女漫画」の主人公の条件は何かご存知ですか？

ドジっ子、寝坊魔、元気だけが取り柄……

いろいろとそれらしいワードが浮かびますがわたしは「食パン」だと思うのです。
曲がり角で転校生にぶつかる時も、たいてい食パンをくわえています。

自分が趣味で所持しているレトロ少女漫画（昭和56年11月5日第1刷発行）のページをめくると……。

ほらね、やっぱり食パンをくわえている。

食パンではなくメロンパンとかサンドイッチでもいいはずなのに、何故食パンなのでしょう？

これは、「食パンをくわえて外出する」という行為に何か隠されたメッセージがあるということかもしれません。
都市伝説的な。

食パンをくわえて外出すると、何かいいことが起こるはず（確信）

というわけで作ります。

生の食パンをくわえて外出するのは、長時間の外出には適さないですよね。
ふにゃふにゃになるし、お店にも入れなくなるし、衛生的にもちょっと……。

そんなわけで、現代的に「食パンをくわえて外出する」を再現するために、食パンネックレスを作ります！
レトロ少女漫画に現代テクノロジーの風を呼び込みましょう。

食パンの写真を撮ってパソコンに取り込み、厚めの紙に印刷しました。

裏にのりのついたパネル（東急ハンズや本屋さんで買えます）を用意します。

食パンに沿ってパネルを切りぬき、キリで穴をあけてチェーンを通すと、食パンネックレス完成です。
写真で見ると結構リアル。

ね、簡単でしょ？？？
パネルの切り出しに関してはなかなかうまくいったんじゃないかと自負しています。
どうしよう。ヤバイ物を発明してしまった。

このアイテムさえあれば……

わたしも、少女漫画の主人公に近づけるのでは……？

というわけで外出します。

さりげなく食パンが見えてますが、なんか違和感ない。（と思っているのは本人だけかもしれない）

食パンって意外とファッショナブルなアイテムだったんですね！

中野にやってまいりました。

なんかぶつかってこないかなー

…小腹すいたな………

季節のフォカッチャまだかなー

うん、うまい！

「ぶつかりに行かなくていいの？」

そうでした。危うく当初の目的を忘れるところでした。
この時点ですでに「なんでもいいからとりあえずぶつからなくては」という謎の使命感が湧き上がってきています。

この人にぶつかりたい

なんということでしょう！

お目目パッチリでクールな雰囲気の彼との間には透明な壁があって、ぶつかるのを阻止しています。

「……」

寡黙な人は嫌いじゃないけど、一方的に話しかけるだけの関係は疲れてしまうので、次に向かいましょう。

いいイヤフォンが欲しい。

島本和彦のオンセンマンって漫画……初めて見たなー。

（漫画に夢中で食パンをくわえることを忘れています）

こんなペースで、今日中に何かしらにぶつかることが出来るのでしょうか……？

そして……ついに……！

おや……？

あれは……!!

中野ブロードウェイのマスコットキャラクター・PiPi先輩!!

彼（？）は世界で一匹だけ確認されているピンクの鳥。
手のように見える部分は実は羽がわりの耳らしい。

「(。＾ω＾)胸に飛び込んで来いっぴ」

わたしにはそう言っているように見えた。

……まぁいいや。手堅く彼で妥協しときましょう。

PiPi先輩に……

どぉーーーん！

ヤッター！　憧れの少女漫画シチュエーション成功ー!!

いかがでしたか？
途中から当初の目的とはそれてしまいましたが、食パンをくわえて外出する事で、見慣れた風景が新鮮に感じることが出来ました。
ブロードウェイタノシイ。
みなさんも、簡単に作れる食パンネックレスを首から下げて、街に繰り出しましょう！

［ライター／ちぷたそ］